シルクの買い替え時はいつ?長持ちさせるコツとリメイク方法

上品な光沢と極上の肌触りで、贅沢な気分を味わえるシルク。素材の魅力を少しでも長く楽しみたければ、正しいお手入れが不可欠です。
今回はシルク製品の買い替え時と長持ちの秘訣、リメイク方法などをお届けします。
目次
シルクの買い替え時を判断する6つのチェックポイント
シルクは高級衣料から日用品まで幅広い用途で使用されていますが、お手持ちのシルク製品に以下のような変化が見られたら、買い替えをご検討ください。
・生地の状態
生地の毛羽立ちやすり減りが目立ってきたら、寿命のサインです。シルクは非常に細い繊維が束になって出来ているので、洗濯中や使用中の摩擦によって生地が傷んできます。毛羽立ちが目立ったり、美しい光沢が失われたり、生地が破れたりした時は生地が劣化している証拠です。
シルク特有の美肌効果や美髪効果も薄れている可能性があるので、買い替えをおすすめします。
・手触り
手触りの変化も、シルク製品の寿命を判断できるポイントです。シルクと言えば滑らかな肌触りが特徴ですが、お洗濯を繰り返すうちに質感が失われてきます。シルクの主成分であるタンパク質は高温のお湯、乾燥機の熱、アルカリ性洗剤などで変性し、硬くなることがあります。シルクに触れた時の心地良さが感じられなくなったら生地の劣化が進んでいるので、買い替えをご検討ください。
・色合い
生地の黄ばみや黒ずみが気になり始めたら、汚れが落とし切れていない可能性があります。
購入時と生地の色合いが変わってきた時も寿命を迎えている可能性が高いので、生地の状態も併せてご確認ください。
・ニオイ
いくら洗ってもニオイが落ちなくなったら、目立った汚れがなくても捨て時と判断して良いでしょう。ニオイがするのは、皮脂や雑菌などが落としきれていないためです。
嫌なニオイはストレスのもとになりますし、寝具についた嫌なニオイは快眠を妨げます。
・ゴムの緩み
ナイトキャップやパジャマのズボンなど、ゴムが使われているシルク製品はゴムが緩んできたら買い替え時です。ゴムが緩むと身体にフィットせず、シルクの効果も半減してしまいます。
ゴムの緩み以外でも、形状が歪んできた時は寿命を迎えたサインです。たいてい生地も傷み始めているので、買い替え時と考えて良いでしょう。
・使用感
シルク製品のなかでも、ナイトキャップはヘアケア目的で購入する人も多いのではないでしょうか。
シルクのナイトキャップには摩擦によるダメージや乾燥から髪を守る効果があり、髪の広がりや絡まりを抑えてくれます。しかし、ナイトキャップを被って寝ても髪のまとまりが悪い、寝ぐせがつきやすいと感じた時は保護効果が薄れてきている可能性が高いです。
使用感の変化も寿命の判断基準となりますので、気になる時は買い替えをおすすめします。
シルクを長持ちさせるお手入れのコツ
シルクはタンパク質でできた天然繊維で、使っているうちに劣化します。
しかし、注意して使えば劣化を最小限に抑えることは可能です。
・強く擦らない
シルクは繊維が細く摩擦に弱いため、ゴシゴシ擦ると色落ちや毛羽立ちの原因になります。
シルク製品のなかには自宅で洗えるものもありますが、こすり洗いやもみ洗いは避けてください。
また、自宅でお洗濯する場合は手洗いが基本です。30℃程度のぬるま湯の中で生地をゆすったり、両手で押したりして優しく汚れを落としましょう。
・シルク専用洗剤で洗う
シルクの成分であるタンパク質はアルカリに弱いという性質があり、アルカリ洗剤で洗うとタンパク質が溶けて生地が弱くなったり、硬くなったりします。シルクを洗濯する時はシルク専用洗剤、もしくはおしゃれ着用の中性洗剤をご使用ください。
特にシルク用洗剤は生地を傷めることなく、汚れを綺麗に落としてくれます。
ココシルクでは、風合いも色合いも守るシルク専用洗剤を販売しています。ヘアケア・スキンケア商品に含まれている保湿成分や保護成分が配合されているので、ふんわりしっとりした質感に仕上がります。シルクをより良い状態で長持ちさせたければ、中性洗剤ではなく、シルク専用洗剤がおすすめです。
・光に当てない
シルクには紫外線を吸収する性質があり、長時間日光に当てると黄色く変色します。
お洗濯後に干すときも、風通しの良い場所で陰干しが鉄則です。窓際に置いておくだけでも変色することがあるので、ご注意ください。
また、太陽光だけでなく、蛍光灯に当て続けてもシルクは徐々に変色します。保管の際も、太陽光や蛍光灯の光が届かない暗所にしまいましょう。
・ホコリを落としてからしまう
シルクは毎日、洗濯をしなければならないわけではありません。とはいえ、ホコリやゴミが付着したままだとシミや汚れの原因になるので、着用後はホコリを払ってから保管しましょう。
シルクに付着した汚れを落とす時は、柔らかいブラシや布を使って優しくホコリを払い落としてください。
・虫食いの被害を防ぐ
タンパク質を主成分とするシルクは、虫食いの被害を受けやすい素材です。長期保管する場合は、必ず防虫剤も一緒に入れてしまいましょう。
ただし、防虫剤が直接シルク製品に触れるとシミができる場合があります。防虫剤を和紙で包むか、シルク製品に柔らかい布を被せてから防虫剤を置いてください。
また、2種類以上の防虫剤を同時に使用するのもNGです。種類の違う防虫剤を同時に使うと、溶けてシミや変色の原因になります。
シルクのリメイク方法
シルクは高級な素材だけに、寿命が尽きても捨てられずに保管している方もいるのではないでしょうか。
シルクは手触りが悪くなったり、色落ちしたりしても再利用可能です。
【シルクのリメイクアイデア一例】
・バッグ
・巾着袋
・ポーチ
・シュシュ
・ヘアアクセサリー
・キャミソール
・クッションカバー
寿命を迎えたシルク製品も、使い方次第でまだまだ利用価値があります。肌触りの良いシルクは寝具にも使われている素材で、アイピローなどにリメイクすることができます。
アイピローの作り方は、とても簡単です。袋状に縫ったシルクの中に、小豆とラベンダーのドライハーブを詰めます。最後に袋の口を縫ったら、ラグジュアリーなアイピローの完成です!
また、小さな袋を使ってラベンダーなどのドライハーブを詰めれば、サシェにもなります。
サシェは袋の中に花やハーブなどの香料を入れたフレグランスアイテムで、お部屋に飾ったり、バッグに入れて持ち歩いたりと、様々な場面で香りを楽しめます。
シルクの再利用方法
シルクを再利用したいけれど、お裁縫が苦手という方もいるでしょう。そんな方は、使わなくなったシルクをクッションの中身やお掃除グッズにしてみてはいかがでしょうか?
・クッションの中身
シルク製品にボタンなどが付いている場合は、全て布から取り外します。シルクをクシュっと丸めてカバーの中に入れたら、クッションの出来上がり!
・お掃除グッズ
使い古したシルク製品を小さく切って、眼鏡拭きやスマホの画面クリーナーとして再利用する方法もあります。繊維が細いシルクは、ガラスや鏡の汚れを綺麗に落としてくれます。シルクで乾拭きするとホコリや指紋などの汚れを落とせるだけでなく、艶を出すこともできます。柔らかなシルクは硬い繊維とは違って傷がつく心配もないので、デリケートなアクセサリーのお手入れにも最適です。
おわりに
シルクは丁寧にお手入れしていても、いつかは寿命を迎えます。見た目や触り心地、使用感の変化を感じた時は買い替え時です。古くなったシルクは、思い切ってリメイクしてみませんか。