騙されないで!本物のシルクと偽物のシルクの見分け方

近頃、海外の通販サイトでは激安のシルク製品が散見されるようになりました。
シルクと謳っている製品の中にも、疑わしいものがちらほら。
「安すぎるけど本物!?」「肌触りがシルクっぽくない。」
そんな声がSNSでも拡散され、不安が募るばかり。
間違えて偽物のシルクを購入しないためにも、本物のシルクの見分け方を知っておきませんか。
ここでは、本物のシルクと偽物のシルクの見分け方をご紹介します。
目次
本物のシルクにこだわるべき理由
ドレスに着物と、フォーマルなシーンを華やかに彩るラグジュアリーな天然素材シルク。上品な光沢としなやかな肌触りが特徴で、古くから多くの人々に愛されてきた高級繊維です。
そんなシルクに見せかけた商品がいま、巷に溢れかえっています。偽物といっても、一見しただけでは見分けがつかないほど精巧な模造品。
初めて購入する人ならば、誤って手に取ってしまうはず。とはいえ、どんなにそっくりでも本物と偽物のシルクはまったくの別物です。
本物のシルクは、肌や髪にやさしい天然素材。
偽物のシルクは、肌荒れを起こしかねない化学繊維。
肌のため、髪のためにシルクを選んだ人からすれば、不安になるのも当然です。特に肌がデリケートな方は思わぬトラブルに悩まされることもあるので、偽物のシルクには注意する必要があります。
購入時に知っておきたい基礎知識
まだ、シルクを使ったことがない方へ。
ここからは、シルクを購入する際にチェックしたいポイントをご説明します。
価格について
限られた原料で、手間と時間をかけてつくられるシルクは、基本的に高価な繊維です。もちろん企業努力で安く提供しているショップもありますが、偽物を安く売っているショップがあるのも事実。
したがって、他店より飛び抜けて安い製品を見つけた時は、本物か偽物かしっかり見極める必要があります。
表示タグの内容について
ホームページの商品説明や、品質表示タグなどに記載されている内容も、購入前にチェックしたいポイント。
「シルク混」と記載されていたら、シルクと他の素材を混ぜているということ。混紡率は様々で、シルク50%もあれば、シルク5%もあります。
「シルク100%」と記載があれば、シルクだけでできている素材ということ。化学繊維が混ざっていない本物のシルクを使ってみたい方には、「シルク100%」がおすすめです。
サテン生地について
シルク製品のなかには、「シルクサテン」という生地もあります。シルクとサテンは混同されやすいのですが、シルクは素材の名称で、サテンは生地の織り方の名称です。
つまり、サテンといってもすべてがシルク素材とは限らないということ。
特に、ポリエステルでできた「ポリエステルサテン」は、シルク同様の光沢があり一見類似しています。いくらシルクに似ているとはいえ、肌に刺激となる化学繊維でできているので、デリケートなお肌の持ち主は注意が必要です。
本物のシルクを見分ける方法
いま手元にある「シルク」が本物か偽物か知りたい方は、以下の5つの方法をお試しください。
光沢を見る
【本物】
シルクは、上品で美しい光沢感がある繊維です。繊維の断面は三角形になっていて、外から入ってきた光をプリズムのように乱反射。
あらゆる角度に反射した光は角度によって色を変え、繊細な光沢を放ちます。その光沢は上品で美しく、まるで真珠のよう。
【偽物】
化学繊維にも光沢はありますが、均一な白い輝きを放つだけ。化学繊維の人工的な輝きと、シルクにある自然なツヤは明らかに異なります。
とはいえ、初めてシルクを見る人が光沢だけで本物か偽物かを判断するのは難しいでしょう。
肌触りを確かめる
【本物】
滑らかな肌触りのシルクは触れるとしっとりしていて、肌に吸いつくような感覚があります。
また、触れた瞬間ひんやりする接触冷感もシルクの特徴。保温性もあるので、触れ続けている部分がどんどん温かくなっていくようであれば本物のシルクの証です。
【偽物】
ポリエステルなどの合成繊維は滑りやすく、ツルツルっとした肌触り。
ポリエステルも触れた時にひんやりしますが、しばらく触れていてもずっとひんやり感が続くのであれば、それはシルクではない偽物です。
擦りあわせる
本物のシルクは生地を擦りあわせると、独特の音が出ます。これは絹鳴り(きぬなり)といって、シルクならではの特徴です。
【本物】
本物のシルクは繊維の断面が三角形になっていて、生地を擦りあわせた時に、繊維同士が引っかかって音を立てます。生地を擦ってみて「キュッキュッ」という音が出たら、本物のシルクの可能性大。
【偽物】
ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、生地を擦りあわせても音が鳴りません。繊維の断面が均一で、引っかかりがないからです。
水を垂らす
生地の表面に水を垂らした時の反応で、本物のシルクを見極める方法もあります。ただし、シルクはシミになりやすい素材なので、この実験を行う際はくれぐれも綺麗な水をご使用ください。
【本物】
生地に水滴を垂らした時に、水分が一瞬で生地に吸い込まれたらシルクの可能性が高いです。シルクに水滴を垂らすと、生地にスッと吸い込まれます。
【偽物】
水滴を垂らしても水分をなかなか吸収しない生地は、シルクではなさそう。特にポリエステルは吸水性が低い素材なので、水滴が弾かれてしまいます。
燃やす
付属のサンプルや切り取った生地を燃やすのも、ひとつの方法です。「ニオイ」「燃え方」「燃えカス」から、シルクか否か総合的に判断します。
【ニオイ】
シルク(絹)やウールなどの動物繊維・・・髪の毛を燃やした時のようなコゲ臭いニオイ
コットン(綿)・リネン(麻)・レーヨン・・・紙が焦げた時のニオイ
ポリエステル・・・甘いニオイ
ナイロン・・・プラスチックのニオイ
基本的に、動物繊維の主成分はたんぱく質であり、髪の毛の成分と同じです。つまり、動物繊維も髪の毛もたんぱく質を燃やした時のニオイがします。
生地を燃やした時に独特の嫌なニオイがしたら、化学繊維の可能性が高いでしょう。化学繊維には、化学的な臭さがあります。
ただし、化学繊維のひとつであるレーヨンだけは例外。レーヨンは木材パルプを原料とする再生繊維で、木材パルプの主成分は綿や麻と同じセルロースです。レーヨンを燃やすと綿や麻と同じニオイになります。
【燃え方】
シルク・・・火がついた部分だけがジリジリと燃え、火を離すとすぐに消える
コットン(綿)・リネン(麻)・・・火をつけると勢いよく炎が燃え上がり、速やかに燃え尽きる
レーヨン・・・素早く燃焼し、火を離しても燃え続ける
石油等を原料とする化学繊維・・・ビニールのような燃え方をし、溶けながら燃える
アクリル系・・・燃えながら、黒煙を出す
シルクは比較的燃えにくい素材なので、ぱっと炎が燃え広がる綿や麻に比べると、燃え方がゆっくりに感じられるかもしれません。
【燃えカス】
シルク・・・黒い炭状
コットン(綿)・リネン(麻)・・・グレー色の柔らかい灰
レーヨン・・・白い灰
ポリエステル・・・黒い球状の灰
ナイロン・・・硬いガラス状の灰
ポリウレタン・・・粘着性のあるゴム状の塊
黒い炭状になり、手で押すと簡単に潰れて粉々になるのがシルクです。溶けながら燃える化学繊維は、燃えカスが残っても簡単には潰れません。
また、天然繊維と化学繊維が混ざった生地は両方が混ざったような燃え方をします。
本物のシルクを使うメリット
安価なシルクがたくさん出回ってもなお、本物のシルクを求める理由。それは、シルクが見た目以上にメリットの多い素材だから。ここからは、シルクを使うメリットをご紹介。
低刺激で、肌荒れを防ぐ
シルクは肌と同じタンパク質から成る天然繊維で、肌への刺激が少なめです。化学繊維で肌がかゆくなる方やかぶれてしまう方も、安心して使えます。
高保湿で、乾燥を防ぐ
保水力が高く、肌や髪から必要以上に潤いを奪いません。肌や髪を乾燥させにくい素材なので、肌のカサつきや髪のパサつき防止にも役立ちます。
摩擦によるダメージを防ぐ
シルクの滑らかな肌触りは摩擦が起きにくく、肌や髪へのダメージも軽減。寝ている時の摩擦を抑えてくれるので、シルクのナイトキャップや枕カバーを使って寝れば、美肌・美髪を目指せます。
紫外線をカットする
シルク繊維には天然のUVカット効果もあり、紫外線によるシミ予防にも◎。私たちの代わりに紫外線を吸収して、肌や髪を守ってくれます。
汗をかいても蒸れにくい
高い吸湿性と放湿性を備えたシルクは、汗をかいても素早く吸収して外に放出。いつまでも肌に汗が残らないから蒸れにくく、快適な着心地が続きます。
細菌の繁殖も抑えるので、肌に触れても清潔。嫌なニオイが発生しにくいのもメリットです。
夏は涼しく、冬は暖かい
保温性にも優れ、夏は涼しく冬は暖かく1年を通して大活躍。夏は触れた時にひんやり冷たくも感じられるので、気持ちいいと評判です。
燃えにくく、安全
繊維が燃えにくいのも、シルクの特徴のひとつ。シルクは火が燃え移ってしまっても、化学繊維みたいに溶けることがありません。
溶けた繊維が皮膚に付着すると酷い火傷の原因になりますが、溶けにくいシルクは安全性も兼ね備えています。
シルク100%を購入するならCOCOSILKがおすすめ
シルクの偽物はほとんどがポリエステル製なので、生地を燃やせば化学繊維かどうかはだいたい検討がつくでしょう。シルクを触り慣れている人であれば、触った時の感触で違いがわかるかもしれません。
とはいえ、商品の一部を燃やすというのは抵抗があるはずです。ネットショップで購入する場合は、商品が到着するまで生地に触れられません。
そんな時は、信頼できるショップで購入するのが一番安心。信頼できるショップを探す時のチェックポイントは、以下の2つです。
・第三者機関によって発行された証明書の有無
・お店の実績や評価
COCOSILKでもお客様に安心してご購入いただけるよう、全製品において、日本国内の第三者機関による検査を実施しています。第三者機関とは、中立的な立場で検査を行なっている公的な検査機関のこと。
第三者機関によって発行された証明書の有無は、1つの安心材料になるでしょう。
シルク100%を証明する2種類の試験
COCOSILKでは、「繊維鑑別試験」と「混用率試験」という2つの試験によってシルク100%を証明しています。
繊維の種類がわかる「繊維鑑別試験」
繊維鑑別試験とは、「繊維の種類」を調べる試験です。試験の方法は計8種類あり、いくつかの手法を組み合わせるのが一般的。
この試験でシルク1種類のみが繊維から検出された場合、本物のシルク100%と謳えるのです。
ここからは、実際に行われている試験の一部を解説します。
燃焼試験
糸や繊維を燃やして、繊維の状態、煙のニオイ、灰の状態を観察する試験。本物のシルクの見分け方でも「燃やす」という方法をご紹介しましたが、実は第三者機関でも採用されている方法なんです!
顕微鏡試験
繊維の形状はそれぞれ異なるので、顕微鏡で拡大して繊維の側面や断面を観察し、種類を特定します。
溶解試験
試験管に薬品と繊維を入れて、薬品に対する溶解性を観察する試験。さまざまな薬品と繊維を組み合わせて、繊維の種類を特定します。
繊維の割合を調べる「混用率試験」
生地は1種類の素材でつくられているものと、2種類以上の素材を混ぜてつくられたものがあるのは周知のとおり。「シルク100%」なら1種類、「シルク70%ポリエステル30%」なら2種類です。
後者のように、複数の素材でつくられた生地に含まれる繊維とその割合まで調べる方法が混用率試験。「解じょ法」「溶解法」「顕微鏡法」という3つの手法のうち、1種類もしくは複数を組み合わせて、生地に含まれる繊維の割合を求めます。
解じょ法
タテ糸とヨコ糸をバラバラにほぐしてから、それぞれの重さを測って割合を求める方法です。生地を構成するタテ糸とヨコ糸の種類が異なり、なおかつ、どちらも1種類の繊維からできている場合に採用されます。
溶解法
タテ糸とヨコ糸に複数の繊維が混ざっている場合は、溶解法を採用。溶解法ではまず全体の重さを測り、生地を構成している繊維の種類を調べます。
次にどちらか一方の繊維を溶かし、残った繊維の重さを測定。溶解する前の重さから溶解後に残った繊維の重さを引いて、溶解した繊維の重さを求めます。
顕微鏡法
解じょ法でも溶解法でも混用率を求められない時に、採用される方法です。顕微鏡で繊維を拡大し、繊維の本数と直径を測定して割合を求めます。
シルクは本物を扱っているショップで買うのが一番!
厳しい検査をクリアした本物のシルクだけに与えられる、「シルク100%」の称号。本物のシルクは、私たちの肌や髪に嬉しいメリットをたくさんもたらしてくれます。
安さに惹かれて偽物のシルクを選んでしまうと、シルク本来の効果がないどころか、肌に深刻なトラブルをもたらすことも。本物のシルクを選びたい方は、第三者機関でもシルク100%と証明されているCOCOSILKで購入すれば間違いありません。