ここだけの話!本物のシルクと偽物のシルクの見分け方

ここだけの話!本物のシルクと偽物のシルクの見分け方

 

上品な光沢としなやかな手触りが人気のシルク。見た目や触り心地はさることながら、機能性も抜群のシルクはヘアケアやスキンケア目的で使用する人も増えてきています。

ところが、海外の通販サイトなどでは激安のシルク製品も散見され、本物なのか疑わしい商品もちらほら。SNSでも「安すぎるけど、本物!?」「シルクの肌触りじゃないんだけど、気のせいかな…」といった口コミが拡散されたこともあり、不安に駆られている方もいるのではないしょうか。

シルクは、本物だからこそ味わえる感動があります。そんなシルクの良さをより多くの方に実感していただきたく、本物と偽物の見分け方をまとめました。

 

目次

 


ご家庭でできるシルクの見分け方

 

シルクとは謳っているものの、市場には驚くほどの廉価品も販売されています。中には企業努力によって販売価格が抑えられている場合もありますが、シルク100%と記載しているにも関わらず、偽物が紛れ混んでいるのも事実です。これからシルクを購入するならば、あまりにも安いシルク製品は疑った方が良いかもしれません。

すでに怪しい製品を購入してしまった方も、ご家庭でシルクを見分ける方法があります。シルクの見分け方には「見る」「触る」「燃やす」という3つの方法が紹介されていますが、この中で最も有効な手段は燃やすという方法になります。普段、あまり繊維に触り慣れていない方は見ただけや触っただけで本物か偽物かを判断するのは極めて難しいでしょう。

 

1) 見る

ご存知の方も多いかもしれませんが、シルクとは蚕の繭から作られる天然繊維のことで、繊維には上品な光沢があります。なぜ繊維に光沢があるのかというと、シルクは繊維の断面が三角形になっているからです。断面が三角形になっていると光が当たった時にプリズム効果で光が乱反射して、上品な光沢を放ちます。この優美な光沢こそ、シルクの特徴の一つではあるのですが、光沢があるからといって必ずしもシルクと言えるわけではありません。

皆さんは、サテンという生地をご存知でしょうか?サテンというのは生地の織り方の名称ですが、サテン織りの生地にも光沢があります。シルクというのは素材の名称になりますので、シルク100%のサテン生地もあれば、ポリエステルなど化学繊維でできたサテン生地もあります。原料が違えど生地には光沢があるので、光沢だけを頼りに本物のシルクか偽物のシルクかを判断することはできません。

 

2) 触る

生地をすり合わせた時に「キュッキュッ」という音がする絹鳴り(きぬなり)も、シルクの特徴のひとつです。なぜシルクは音を立てるのかというと、これもまた繊維の断面の形が関係していました。シルクは繊維の断面が三角形になっていると申しましたが、生地をすり合わせると三角形の繊維同士が引っかかって音を立てるそうです。

一方、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は断面が均一で引っかかりがないため、生地をすり合わせても音が鳴りません。絹鳴りはシルク以外の天然繊維にもない特徴なので、シルクを見分ける手がかりのひとつになります。

 

3) 燃やす

ご家庭で本物か偽物かを見極めるには、ライターなどを使ってシルクを燃やしてみるのが一番です。燃やした時にチェックすべきポイントは、「匂い」「燃え方」「燃えカス」の3点になります。ただし、ご自宅でシルクを燃やす時はくれぐれも火の扱いにご注意ください。

 

①匂い

髪の毛と同じタンパク質からできているシルクを燃やすと、髪の毛を燃やした時と同じような匂いがします。ただし、髪の毛のような匂いがする繊維はシルクだけではありません。動物繊維は基本的に髪の毛を燃やした時のような匂いになるので、毛を燃やしても同じような匂いになります。

一方、綿や麻は燃やすと紙が焦げたような匂いがしますが、化学繊維であるレーヨンを燃やした時も同じような匂いになります。なぜ植物繊維と化学繊維であるレーヨンが同じような匂いになるのかというと、その理由は成分にありました。レーヨンは化学繊維の中でも再生繊維に分類される繊維で、主原料は木材パルプです。この木材パルプの主成分は綿や麻と同じセルロース(炭水化物の一種)であることから、綿や麻を燃やした時と同じような匂いになります。

独特なイヤな匂いを放つのは化学繊維です。ポリエステルは甘い匂い、ナイロンはプラスチックのような匂いと化学繊維には化学的な臭さがあります。

 

②燃え方

燃え方もチェックしてみましょう。シルクは繊維に火を近づけると火をつけた部分だけがジリジリと燃え、火を離すとすぐに消えます。実はシルクは比較的燃えにくい素材で、燃えたとしても溶けて皮膚に付着しにくいので、安全に着用できる素材なのです。

では、シルク以外はどのような燃え方をするのでしょうか。綿や麻などの植物繊維は火をつけると勢いよく炎が燃え上がり、速やかに燃え尽きてしまいます。ぱっと炎が燃え広がる綿や麻に比べると、シルクの燃え方はゆっくりに感じられるかもしれません。紙パルプを主原料とするレーヨンも非常に燃えやすい素材で、素早く燃焼し、火を離しても燃え続けます。

また、石油等を原料とする化学繊維はビニールのような燃え方をします。化学繊維は溶けながら燃えますが、アクリル系のように燃えながら黒煙を出す繊維もあります。

 

③燃えカス

燃えカスも繊維によって差が見られるため、チェックしたいポイントです。シルクは燃やすと黒い炭状になり、手で押すと簡単に潰れて粉々になります。綿や麻はグレー色の柔らかい灰になり、レーヨンは白い灰になります。

溶けながら燃える化学繊維は燃えカスが残っても、簡単には潰れません。ポリエステルは黒い球状の灰、ナイロンは硬いガラス状の灰、ポリウレタンは粘着性のあるゴム状の塊になります。なお、天然繊維と化学繊維が混ざった生地においては、両方が混ざったような燃え方をします。

 

購入前に本物のシルクを見分ける方法

 

シルクの偽物はほとんどがポリエステル製なので、生地を燃やせば化学繊維かどうかは判断できるでしょう。シルクを触り慣れている人であれば、触ってみると違和感を覚えるかもしれません。とはいえ、ネットショップなどで購入する場合は商品が到着するまで生地を触れませんし、商品の一部を燃やすというのも抵抗がありませんか!?
 
購入前に少しでも不安を減らしたいのであれば、やはり信頼できるショップで購入することをおすすめします。たとえば、日本国内の第三者機関によって発行された証明書の有無を確認するというのも1つの方法です。第三者機関とは、中立的な立場で検査を行っている公的な検査機関のこと。ただし、信頼できるショップかどうかは証明書の有無だけでなく、実績や評価も含めて総合的に判断することが大事です。

なお、COCO SILKでもお客様に安心してご利用いただけるよう、第三者機関による検査を実施しています。証明書は販売ページでもご確認いただけますので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね。

 

 

 

繊維の種類を調べる「繊維鑑別」と割合を調べる 「混用率試験」

 

 

本物のシルクか偽物のシルクかは信頼できる検査機関によって証明されることがわかりましたが、各機関ではそれぞれどのような検査をしているのでしょうか。シルク100%は、「繊維鑑別試験」と「混用率試験」という2つの試験によって証明されていました。

 

1) 繊維の種類を調べる繊維鑑別

「繊維鑑別試験」は、繊維に含まれる種類を調べる時に行う試験です。繊維鑑別には合計8種類の試験方法があり、一般的にはいくつかの方法を組み合わせて繊維の種類を調べます。なお、繊維鑑別を行って検出された繊維がシルク1種類だった場合は割合まで調べなくても「シルク100%」であることが判明します。

 

①燃焼試験

燃焼試験は糸や繊維を燃やして繊維の状態や煙の匂い、灰の状態を観察する試験です。燃焼試験では糸や繊維を火に近づけたとき、火の中に入れたとき、火から離したときとそれぞれの状態を観察して含まれている繊維の種類を決定します。なお、匂いを観察するときは炎を消してから煙の匂いを嗅ぐと良いとされています。

 

②顕微鏡試験

顕微鏡試験は、顕微鏡を用いて繊維の側面や断面を観察する試験です。繊維はそれぞれ形状が異なるため、顕微鏡で拡大して繊維の側面を観察しますが、まっすぐな繊維にねじれた繊維、中にはうろこ状をした繊維もあるようです。

 

③溶解試験

顕微鏡試験は、顕微鏡を用いて繊維の側面や断面を観察する試験です。繊維はそれぞれ形状が異なるため、顕微鏡で拡大して繊維の側面を観察しますが、まっすぐな繊維にねじれた繊維、中にはうろこ状をした繊維もあるようです。

 

④繊維中の窒素を確認する試験

繊維内に含まれる窒素を検出するという試験もありました。窒素の有無を調べる試験では水酸化ナトリウムと酸化カルシウムの混合物、そして繊維を試験管に入れます。それから試験官の底を加熱して湿らせた赤色リトマス紙を近づけて、リトマス紙が青く変色すれば繊維中に窒素があるものと判断されます。ちなみに、絹も窒素を含む繊維の一つです。

これ以外に、「繊維中の塩素の有無を調べる試験」「よう素−よう化カリウム溶液による着色試験」「赤外吸収スペクトルの測定試験」「キサントプロテイン反応試験」があります。

 

2) 繊維の割合を調べる方法

混用率試験は、生地に含まれる繊維の種類と割合を調べる試験です。そもそも生地にはシルク100%のように1種類の素材から作られているものと、シルク70%ポリエステル30% のように2種類以上の素材を混ぜて作られたものがあります。このように複数の素材から作られた生地に含まれる繊維とその割合まで調べる時に行う試験が、混用率試験になります。混用率を調べる試験方法は、「解じょ法」「溶解法」「顕微鏡法」の3種類。これらのうちの1つ、もしくは複数の方法を組み合わせて生地に含まれる繊維の割合を調べます。

 

①解じょ法

生地を構成しているタテ糸とヨコ糸の種類が異なり、尚且つどちらも1種類の繊維でできている場合は、解除法を用いて割合を求めます。解じょ法ではタテ糸とヨコ糸をバラバラにほぐしてから、それぞれの重さを測って割合を算出します。

 

②溶解法

タテ糸とヨコ糸に複数の繊維が混ざっている時は、溶解法によって割合を求めます。溶解法ではまず全体の重さを測っておき、生地を構成している繊維の種類を調べてから、どちらか一方の繊維を溶解して残った繊維の重さを測定します。そして、溶解する前の重さから溶解後に残った繊維の重さを引けば溶解した繊維の重さを計算できるので、これらの重さから割合を算出します。

たとえば、タテ糸にもヨコ糸にも綿とポリエステルが含まれているとしましょう。この時、綿のみを溶かしてポリエステルを溶かさない薬品を使用して綿だけを溶かすと、ポリエステルが残ります。そこで残ったポリエステルの重さを測り、全体の重さからポリエステルの重さを引けば、綿の重さを求めることができます。

 

③顕微鏡法

綿と麻のように薬品に対する溶解性が同じ繊維が混紡されている製品においては、溶解法が使えません。解じょ法でも溶解法でも混用率を求められないときは顕微鏡で繊維を拡大し、繊維の本数と直径を測定してから割合を求めることになります。

 

本物のシルクを選ぶメリット

 

 

信頼できる機関で行う試験を経て証明される、本物のシルク。疑い深い人にとっても、第三者機関での証明は安心材料の一つになるのではないかと思われます。しかしながら、そこまでして本物にこだわる理由とは一体どこにあるのでしょうか?

 

①肌に優しい

蚕の繭から作られるシルクはタンパク質から成る天然繊維で、人間の肌のタンパク質構造に最も近いため、皮膚への刺激がほとんどありません。敏感肌の方や化学繊維で痒くなったり、かぶれたりする人も安心して使えます。そんな肌に優しいシルクは、「第二の肌」とも呼ばれていす。

 

②髪に優しい

シルクは肌だけではなく、髪にも優しい素材です。保水性が高いシルクは静電気が起こりにくく、髪の広がりを抑えてくれます。シルクは乾燥しにくい素材であるうえに、ツルツルとした触感には摩擦を抑えてくれる効果も期待できます。乾燥や摩擦は髪のパサつきなどの原因にもなるため、シルク製のナイトキャップや枕カバーを使用している人も少なくありません。

 

③快適に過ごせる

シルクは蒸し暑い季節も乾燥する季節も、快適に過ごせる素材です。吸湿性と放湿性に優れたシルクは汗をかいても素早く吸収して外に放出するので、蒸れずにサラサラとした着心地が続きます。常に肌が清潔に保たれて、細菌の繁殖も抑えてくれます。保温性にも優れているシルクには外の温度が伝わりにくいというメリットもあり、夏は涼しく冬は暖かく過ごせます。

 

シルクは本物を扱っているショップで買おう

本物のシルクには嬉しい機能がたくさん備わっていますが、うっかり偽物を使ってしまうと思っていたような効果が期待できません。それどころか化学繊維が苦手な方が偽物を使ってしまうと、痒みや赤み、かぶれといった皮膚トラブルを招く恐れさえあります。

本物のシルクを試したい方は、ホームページなどで第三者機関による証明の有無を確認してから購入されることをおすすめします。シルク100%は、嘘をつきません!本物のシルク製品を取り入れて、快適な毎日をお過ごしください。

 

 

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