肌着におすすめの天然繊維は?シルクとコットンの違いとメリットを解説

キャミソールにタンクトップ、インナーTシャツと、肌着に使われることの多いシルクとコットン。
どちらも天然繊維ですが、それぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、コットンとシルクの違いとそれぞれの繊維のメリットについてご紹介します。
目次
シルクとコットンの違い
シルクもコットンも人工的に作られた化学繊維とは違って、もともと自然界にあるものから作られた天然繊維です。まずは、シルクとコットンは何から出来ていて、どのような繊維なのか見ていきましょう。
シルクとは
シルク(絹)は、蚕の繭からとれる動物由来の天然繊維です。シルクを作る際は繭を熱湯に入れてから丁寧に糸を引き出し、数本の繭糸を撚り合わせて1本の絹糸にします。蚕の繭から糸を取り出す工程は手間と時間がかかるため、シルクは基本的に高価な傾向があります。
また、シルクの歴史は非常に長く、約4500年前の古代中国からシルクロードを通じて西洋諸国に広まりました。
世界三大美女のクレオパトラや楊貴妃も愛用していたと言われており、日本でも古くから高級な和装に使用されてきた歴史があります。繊細で美しいシルクは今でもフォーマルな場や特別な日の衣装として愛されているほか、衣類や寝具、スカーフなど幅広い用途に使用されています。
コットンとは
コットン(綿)は、綿花の種子から採取される植物由来の天然繊維です。コットンの原料はアオイ科ワタ属の「ワタ」という植物で、ワタは秋になると熟して綿花と呼ばれる果実になります。
この果実がはじけると中から白いフワフワの綿毛が現れるので、綿毛を糸にしてから生地に仕上げます。
コットンの歴史も非常に長く、世界最古の綿栽培の痕跡は紀元前5500年のアメリカ大陸で発見されました。
綿花を栽培してコットンを生産する技術は、インダス文明が起源とも言われています。コットンは衣服や肌着、ベッドリネンなど日用品に多く使用されており、リーズナブルな商品も少なくありません。
また、近年では化学肥料を使用せずに生産されたオーガニックコットンも注目されています。
シルクのメリット
シルクは「繊維の女王」とも呼ばれ、古来より多くの人々を魅了してきました。美しい光沢と上質な肌触りはシルクの大きな魅力ですが、実は機能性にも優れていて、直接肌に触れるインナーに適しています。
肌に優しい
シルクは自然界のなかで最も繊維が細く、生地の表面が非常に滑らかです。そのため、肌への刺激が少なく、アレルギーも起こりにくいと言われています。
しかも、シルクの主成分はタンパク質で、人間の肌を構成する成分と非常によく似ています。肌なじみも良いので、肌への負担が少なく、赤ちゃんや肌が弱い人が着ても安心です。化学繊維が肌に合わないと痒みや赤みなどの症状が現れることもありますが、シルクなら肌荒れのリスクも低減できます。
夏は涼しく冬は暖かい
シルクは季節を問わず着用できる素材で、衣替えの必要もありません。極細な繊維が集まってできているシルクは、繊維の中に空気をたくさん含んでいます。繊維の中にある空気の層は断熱材の役割を果たし、夏は熱い空気を、冬は冷たい空気を遮断します。夏も冬も外気が伝わりにくいので、年間通して快適に過ごせる万能な素材なのです。
なかでもシルクサテンは肌触りが滑らかで、触れた瞬間にひんやり感じられます。蒸し暑い季節にはこの冷たさが心地よく、夏の肌着にはぴったりです。
吸湿性と放湿性に優れている
シルクは吸湿性と放湿性にも優れていて、汗をかいても蒸れにくいというメリットがあります。シルクの吸湿性はコットンの約1.5倍と高く、外に放出する放湿性も高いため、蒸し暑い季節でもサラッとした着心地が続きます。
美容効果が期待できる
シルクは摩擦による肌や髪へのダメージを抑えられるだけでなく、美容効果も期待できる素材です。
繊維の中には常に10%ほどの水分が含まれていて、触れるとしっとりした感触があり、肌や髪を乾燥から守りたい時にも重宝します。
紫外線を防ぐ効果がある
シルクには肌や髪に深刻なダメージをもたらす紫外線を吸収する効果もあり、紫外線対策にもおすすめです。特に春から夏にかけては紫外線が強くなる時期なので、天然のUVカット効果を備えたシルクの衣類やインナーが大活躍します。
コットンのメリット
比較的安価で扱いやすく、デイリーアイテムに重宝されているコットン。原料はシルクと異なるものの、コットンにも多くのメリットがあり、肌着に適している素材です。
肌触りが良い
コットンはふんわり柔らかな肌触りで、包み込んでくれるような優しさがあります。繊維の先端が丸みを帯びていて肌に触れてもチクチクしにくいので、肌への刺激も少なく、敏感肌の人でも安心です。
夏は涼しく冬は暖かい
コットンもまた夏は涼しく冬は暖かく、オールシーズン着用できます。シルクは繊維の中にたくさん隙間がありますが、コットンは繊維の中が空洞になっています。この空洞の中に空気の層ができるため、外気が肌に伝わりにくいのです。特に寒い冬はインナー・トップスともにコットンを重ね着することで、その2枚の間にも空気の層ができて暖かさが保たれます。
通気性と吸水性に優れている
コットンは繊維の中央にある空洞が風の通り道となり、通気性が良くなります。吸水性と放湿性にも優れ、冬は肌を冷やす原因となる湿度を放出して体を冷えから守ります。
水に強く傷みにくい
耐久性が高く、丈夫で長持ちする点もコットンの大きなメリットといえるでしょう。水にも強いコットンはお洗濯が簡単ですし、熱にも強い素材なので、シワができてしまってもアイロンをかけられます。天然繊維のなかでは虫食いも起こりにくく、汚れをきちんと落としていれば長く愛用できます。
シルクとコットン、肌着やインナーにおすすめなのはどっち?
シルクもコットンもメリットの多い素材ですが、より肌着に適しているのはどちらでしょうか?
肌触りに関していうと、シルクの方が滑らかで、肌着を身に着けた時の快適さがずば抜けています。
コットンも着心地は良いのですが、シルクに比べるとやや繊維に硬さがあります。肌への刺激もシルクの方が圧倒的に少なく、ホコリやダニも寄せつけにくいので、アレルギー体質の人にも最適な素材といえるでしょう。
肌に優しいシルク100%の「リラシルインナー」
肌が荒れやすい方には、ココシルクの"リラシルインナー"がおすすめです。最高級品質のシルクを使用したリラシルインナーは、肌への優しさと快適な着心地を実現したワンランク上のインナーです。汗で湿ったインナーは不快なだけでなく、蒸れによる痒みの原因にもなりますが、リラシルインナーなら肌に汗が残りにくいので、汗蒸れによる痒みなどの不快な症状を軽減できます。
おわりに
シルクは高級繊維と言われるだけあって、コットンより価格は高めですが、身につけるメリットが大きい素材です。肌に刺激となるインナーはかぶれや痒みだけでなく、黒ずみの原因にもなるので、トラブルのない美肌をキープしたい方にはシルクのインナーがおすすめです。