糸はどうやってできるの?原料・工程・種類を知ろう

衣類にパジャマ、タオルなど、私たちの身の回りには糸を使った製品が溢れています。糸といっても植物に動物の毛、石油など原料は様々。一体、糸はどのようにして作られているのでしょうか。
今回は、「糸は何から作られているの?」「どうやって作られているの?」といった疑問にお答えします。
目次
糸は何でできているの?
糸は天然繊維や合成繊維からできています。天然繊維とは植物や動物から得られる繊維で、合成繊維は石油や石炭から人工的に作られた繊維です。
天然繊維
天然繊維は自然界にある生物から採れる繊維で、羊毛、絹(シルク)のように動物から採れる動物繊維と、綿(コットン)・麻(リネン)のように植物から採れる植物繊維があります。天然繊維は基本的に細くて短いので、1本だけでは糸として使用することができません。そこで、数本の繊維を集めて捻り合わせ、1本の糸にします。この工程を手作業で行っていた頃は糸の太さもまちまちでしたが、機械で行うようになってからは均一な糸が大量に作られるようになりました。
【天然繊維のメリット・デメリット】
自然界にもともとある物から作られた天然繊維は、人間の肌に馴染みやすく、刺激も少ないことから敏感肌の人でも安心して身につけることができます。肌触りの良い素材も多く、着心地も快適です。吸湿性や通気性が高い、ほこりが付きにくいなど、機能面でも優れているものが多い一方で、耐久性にはやや難があります。縮みやすい、破れやすい、水や熱に弱いなどの弱点がある繊維もあり、長く良い状態をキープしたければ丁寧に扱わなければなりません。
合成繊維
合成繊維は化学繊維の一つで、石炭・石油・水・空気・石灰石などの原料を合成して人工的に作る繊維です。衣類に使われている合成繊維には、ペットボトルの原料としても有名なポリエステル、主に石油を原料とするナイロンなどがあります。
合成繊維はまず繊維のもととなる原料を溶かして液体にし、機械に入れて細い穴から押し出します。このように繊維状にしてから固めたものを、撚り合わせて糸にします。
【合成繊維のメリット・デメリット】
合成繊維は天然繊維よりも安価で、大量生産に向いている繊維です。耐久性や強度が高い点もメリットに挙げられますが、なかには肌荒れを起こしやすいものもあります。通気性が悪い素材は肌を刺激する恐れもあるため、身に着ける際は注意が必要です。
糸はどうやってできるの?
糸の原料となる繊維には短繊維と長繊維があり、それぞれ製造方法が異なります。なお、短繊維から作られる糸は「紡績糸(スパン糸)」、長繊維から作られる糸は「フィラメント糸」と呼ばれています。
紡績糸(スパン糸)
紡績糸は、原料となる短い繊維に撚りをかけて糸にしたものです。紡績の「紡」には撚り(より)合せる、「績」には引き伸ばすという意味があります。短繊維は数本を捻り合わせて1本にすることで、繊維同士が絡み合って丈夫な糸になります。
紡績糸の原料は、綿・麻・羊毛などの天然繊維やナイロン・アクリルなどの化学繊維です。
1本1本の繊維が短い紡績糸は多少の毛羽立ち感はあるものの、やわらかな風合いに仕上がります。
【綿が糸になるまで】
①原綿の塊をほぐしてシート状に整える
②シート状になった綿をロープ状に整える
③短い繊維を取り除く
④繊維の太さや方向性をそろえる
⑤細く引き延ばして撚りをかける
⑥巻き取る
フィラメント糸
フィラメントは、連続した長い繊維を束ねて糸にしたものです。1本の繊維で1本の糸をつくるモノフィラメント(単繊維)と、複数の長繊維を束ねて1本の糸にするマルチフィラメントがあります。
モノフィラメントは釣り糸やストッキング、マルチフィラメントは衣類などに使われています。
フィラメント糸には美しい光沢があり、肌触りもサラっとしています。糸の表面には毛羽がないので、触れると冷たく感じるかもしれません。ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維と絹(シルク)が原料のフィラメントがありますが、人工的に長繊維を作る化学繊維と違って、絹(シルク)はもとから長い繊維になります。
【化学繊維が糸になるまで】
①原料を溶かす
②押出機に投入しノズルから押し出す
③繊維状に押出された樹脂を固める
④引き延ばす
⑤繊維を熱処理する
⑥巻き取る、吹き飛ばす
シルクは特別な繊維です!
天然繊維唯一の長繊維である絹(シルク)は、蚕の繭から取れる糸です。繭は細くて長い1本の糸でできていて、セリシンというタンパク質で固められています。繭から糸を取り出す時はまず、このセリシンを溶かして柔らかくしなければなりません。
【繭が糸になるまで】
①数個の繭玉を熱湯に沈めてセリシンを溶かす
②繭が柔らかくなってきたら糸口を探す
③数本の繭糸を引き出して1本の生糸にする
繭を生糸にする工程を製糸といい、製糸によって作られる糸を生糸といいます。生糸は絹になる前の糸で、生糸からセリシンを取り除くと、しなやかで光沢のある絹糸になります。
シルクには長繊維も短繊維もある
シルクは作り方だけ見ても特別な糸であることがわかりますが、実はシルクには長繊維だけでなく、短繊維もあるのです。シルクのなかでも「正絹(しょうけん)」と呼ばれる糸が長繊維、「絹紡糸(けんぼうし)」「絹紬糸(けんちゅうし)」と呼ばれる糸が短繊維になります。
正絹
シルク100%で作られた糸。1本の長さが18m〜25mもある長繊維を数本束ねて撚りをかけ、繭を固めていたセリシンを取り除く精錬という工程を経て「練糸(ねりいと)」が作られます。この練糸を一般的には正絹と呼んでいます。正絹は他の糸に比べて高価ですが、上質で高級感があります。
絹紡糸
正絹にはできない短繊維から作る絹糸。具体的には、蚕が最初に吐き出す「キビソ」や糸の吐き終わりの「ビス」を使った糸になります。絹紡糸は糸の内部に空気を多く含むため、ふんわり柔らかく、生地に触れた時にあたたかさも感じられます。正絹に比べると光沢や手触りは劣りますが、正絹よりも安価で手に入れることができます。
絹紬糸
絹紡糸を作る過程で出るシルクのクズを紡績したもの。正絹にも絹紡糸にもできない短繊維を集めて作ります。繊維長が短く光沢はほとんどありませんが、コットンにも似た素朴でナチュラルな肌触りが特徴です。絹紬糸は、正絹や絹紡糸よりも安価な糸になります。
まとめ
糸には短繊維の紡績糸と長繊維のフィラメント糸があり、天然繊維から作られる糸もあれば、化学繊維から作られる糸もあります。天然繊維は化学繊維に比べて高価ではありますが、機能性にも優れています。
なかでも、シルクは蚕が作ってくれる1本の長い繊維からできた特別な糸です。やわらかい繊維は摩擦を軽減し、刺激も少ないため、お肌が弱い方にも安心してお使いいただけます。
とくに長時間肌に触れる枕カバーは、お肌にやさしいシルクがおすすめ。つるっとなめらかな肌触りは、思わず寝落ちしてしまいそうな心地よさ。保湿性が高く、寝ている間もしっとりお肌がうるおいます。
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